サシバとは
「サシバ」をごぞんじですか?漢字では「差羽」となります。
サシバは鋭い爪とくちばしを持つタカの仲間です。
最近になって、市貝町の北部地域が世界有数のサシバの繁殖地ということが分かってきました。
「ピックィー、ピックィー」と愛くるしい鳴き声のサシバは、湿地の谷津田乾地の斜面林が織りなす里山を好みます。
※谷津田とは:谷状の地形にある田
サシバは、タカの仲間で、春から夏にかけて日本に繁殖にやってくる渡り鳥です。体長は約50㎝で、翼を広げると110㎝ほどになり、カラスより少し小さい鳥です。体の上面は赤味のある褐色で、顔は灰色、喉に太い縦斑が1本あります。胸は褐色で腹には褐色の横斑があります。メスはオスに比べ少し大きく、白い眉斑があることが多いです。主に水田や林の入り組んだ里地里山の環境に生息し、カエルやヘビ、昆虫類などを食べ生活しています。市貝町とその周辺地域はサシバの好む環境が多く、非常に高い密度で生息しています。そのため、生息密度日本一といわれています。
しかし近年では、都市開発や農地整備による環境改変、耕作放棄などにより生息環境が悪化しています。そのため、日本の絶滅の恐れのある野生生物の種をまとめた国のレッドリストでは近い将来における野生での絶滅の危険性が高いとされる「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されました。
市貝町においても、同様な理由により生息数の減少が懸念されています。
サシバの成長